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詳しい情報は下記URLをご覧ください.
http://www.ipsj.or.jp/kenkyukai/sanka.html
【一般セッション】
[10:00-10:40]
(1)コス写真研究支援ツールの可能性について
○守岡 知彦(京都大学)
アニメやマンガ等の高度に記号化されたキャラクターを身体や衣装等で表現するコスチュームプレ イ(コス)はキャラクターというものを考える上で重要な示唆を与えてくれる対象だといえる。コ ス文化は現在世界に広がっているが、日本のコスは極度に写真指向になっており、パフォーミング アートを中心とする諸外国のありようと大きく異なっているといわれる。また、写真の扱われ方や 評価軸においても独特の世界を作っているように思われる。こうした日本のコス写真のありようを 研究する上では写真の収集・分析が欠かせないといえるが、自動化・省力化のためのツールやコス 写真コーパスの実現可能性について議論したい。
[10:40-11:20]
(2) タブレット向けに公開されたDigital Cultural Heritage の概要を記録する試み
○研谷 紀夫(関西大学)
2010年代より普及した、タブレット端末に対応するDigital Cultural Heritageが多数開発され公開 されてきている。タブレット端末が普及する黎明期に、どのような文化資源を対象としたコンテン ツが発売されたかを把握することは、将来Digital Cultural Heritageの歴史を編成する上で、重要 な記録となろう。記録を行う上では、文字によるメタデータの形で残すことが必要であるが、どのよ うな項目を遺すべきかについて検討する必要がある。また、メタデータ情報を形成する場合、Apple 社のAppleiTunes Storeなどの公開頒布サイトで公表されているメタデータを活用することが考えら える。本試論では、主に公開頒布サイトで公開されているメタデータがDigital Cultural Heritageの 記録を遺すメタデータとしてどの程度有効であるかを検証する。その上で、タブレット向けのDigital Cultural Heritageの存在をどのように後世に残していくかについても検討する。
[11:20-12:00]
(3)情報検索時代の事例研究(その1) -アインシュタインと三宅速両博士の友情訪問記ー
○藤野 清次(九州大学)
大量の情報、言い換えると大量のゴミ、の中から検索で、自分が欲しい有用な情報を探す時代がやっ てきた。そこで、ノーベル物理学賞を受賞したアインシュタイン博士と日本訪問途中の船の上で博士 の病気を治した九州大学医学部教授三宅速(はやり)博士との友情にまつわる記録を情報検索で調査 し新しい事実がわかったのでそれを報告します。
[12:00-13:15] (昼休憩)
【招待講演】
[13:15-14:15]
(4)AKBシングル選抜総選挙の構造と得票予想 その保守性と頑健性
○矢野 環(同志社大学)
AKB のシングル選抜総選挙は、今や6月の恒例行事となっている。メンバーの得票数を予想する様々 な試みがなされている。講演者の方法は、2011,2012 年度上位16名、かつ20名の顔ぶれを的中させ、 また2013 年では16名中15名が的中であった。また、2012,2013 ともに上位3名は順序を含めて的 中である。このようなシステムを考察する場合、特殊な分析手法をあれこれ使うよりも、データそのも のをよく見ることが有効である、という良い例にもなっているのである。また、対象をよく知ることも 重要である。それらを考慮した、実際の方法について解説する。
【筑波人文情報学研究会セッション】
[14:30-14:45]
(5)閉じる研究と開く研究の接点を目指して-筑波人文情報学研究会の挑戦-
和氣愛仁(筑波大学),○宇陀則彦(筑波大学),永崎研宣(人文情報学研究所),松村敦(筑波大学)
筑波人文情報学研究会は,筑波大学人文社会系及び図書館情報メディア系の教員が中心となって立ち 上げた研究グループである.資料の在り方に対して両極端の姿勢を持つ,人文学研究者と図書館情報学 研究者のコラボレーションによって,人文情報学へ如何にアプローチしていくかを,本研究会のこれま での活動報告を交えて議論する。
[14:45-15:15]
(6)筑波人文情報学研究会の活動報告(研究会メンバーによるライトニングトーク)
[15:15-15:55]
(7)アマルナ文書の電子化 ―文字研究・言語研究を目指して―
○高橋洋成(筑波大学)
本稿は、筑波大学における西アジア文明研究センター構想の一貫として、紀元前 14 世紀のエジプトとパ レスチナとの間でやり取りされた書簡(アマルナ文書)を電子化する試みである。楔形文字で書かれた アマルナ文書は歴史資料としての重要性はもちろんだが、古代パレスチナの言語特徴を保存するものと して貴重である。ゆえに、本コーパスでは文字情報と言語情報を横断的に検索可能にすることを第一目標 とする。この際に生じる問題は、(1) 楔形文字の異体字の扱い、(2) 文字情報と言語情報との構造的差異、 (3) 言語情報を記述する枠組みの標準化である。データの格納形式として TEI を採用しつつ、以上の諸 問題に対する現在の取り組みを述べる。
[15:55-16:35]
(8)RDBとCMSを用いたアノテーション付与型画像データベースシステムの構築
―データ構造とインターフェイスの標準化を目指して―
○和氣愛仁(筑波大学),永井正勝(筑波大学)
筆者らが構築した古代エジプト語神官文字のパピルス画像データベースシステムでは、内部データストア としてリレーショナルデータベース(MySQL)を、ユーザインターフェイスとしてオープンソース CMS(Drupal)を、それぞれ採用している。言語学的な文字・語情報を扱う本システムにおいて、このよう な構成を採用することの利点や拡張性について述べる。あわせて、今年度採択された科研費課題(基盤研究 (C)25330395「アノテーション付与型画像データベースシステムのための汎用プラットフォーム構築」)に おいて目指している、多種資料のデータベース化を視野に入れた、データ構造・ユーザインターフェイス の標準化の目論見について述べる。
[16:35-16:45] 休憩
[16:45-17:45] パネルディスカッション
(9)「閉じる研究と開く研究の接点を目指して-筑波人文情報学研究会の挑戦-」
コーディネーター:宇陀則彦(筑波大学)
パネリスト:池田潤(筑波大学)北岡タマ子(お茶の水女子大学)永井正勝(筑波大学)永崎研宣(人文情報学研究所)
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