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・JR新快速で三宮から37分、大阪から57分(最速) ・山陽電車(特急)で三宮から59分、梅田から88分(最速) ・神姫バス姫路駅前から「姫路医療センター経由系統」で約8分 『姫山公園北・博物館前』で下車 ・城周辺観光ループバスで約8分、『博物館前』下車
詳しい情報は下記URLをご覧ください.
http://www.ipsj.or.jp/kenkyukai/sanka.html
[10:10-10:25(15分)]
情報検索時代の事例研究(その3)
○藤野 清次(九州大学)~
・ 久野 孝子(栄屋プロジェクト)
[10:25-10:40(15分)]
「地球環境学リポジトリ」-セマンティック技術による研究資源の異分野連携
○関野樹(総合地球環境学研究所)
・原正一郎 (京都大学地域研究統合情報センター)
・近藤康久 (総合地球環境学研究所)
・窪田順平 (総合地球環境学研究所)
・秋道 智彌 (総合地球環境学研究所)
総合地球環境学研究所を中心に進められている「地球環境学リポジトリ」 事業は、30余りの国公私立大学の研究センターなどが参加し、地球環境学 に関連するそれぞれの研究資源へのアクセスを可能にする、いわば学問分 野のためのリポジトリの構築を目指したものである。この中には、地域研 究や歴史などの人文科学分野の資史料からリモートセンシングや環境モニ タリングなどの自然科学系のデータまで多様な研究資源が対象となってい る。本報告では、これらの研究資源をセマンティク技術による「知識」と いう共通の枠組みで捉える試みについて紹介する。
[10:40-10:55(15分)]
砂岩製石造遺物における銘文の風化傾向と銘文の取得方法について
○上椙 英之 (神戸学院大学)
・上椙 真之 (宇宙航空研究開発機構)
砂岩製の石造遺物は風化が早い事で知られており,薄い石片となって剥落 したり,小さな砂粒となって摩耗する様に文字が失われてゆく.本発表で は,この砂岩製の石造遺物の風化傾向の分析と,失われつつある文字情報 の取得方法について考察する.~
[10:55-11:10(15分)]
原資料の分析に基づく図書館情報学アーカイブズの構築
○田中僚 (筑波大学)
・芦川大樹 (筑波大学)
・松村敦 (筑波大学)
・宇陀則彦 (筑波大学)
近年、「デジタルアーカイブ」という言葉は一般に浸透しつつあり、様々な デジタルアーカイブが公開されている。しかし、現在デジタルアーカイブと いう言葉は,単なるデジタル資料を保管・提供するサービスの総称として利 用されることが多く、ここには、本来の意味での「アーカイブズ」の姿は見 られない。本発表では現状のデジタルアーカイブの問題点を指摘するととも に、本来の「アーカイブズ」を反映したデジタルアーカイブの構想を提案す る。~
[11:10-11:25(15分)]
人文科学データベースからの人名一覧表示システムの構築
○清野 陽一(人間文化研究機構本部)
『古事類苑』および芳賀矢一編『日本人名辞典』から抽出した人物等を対象 とする「人名一覧表示システム」について紹介する。本システムは、近代以 前の人名の一覧中に、『日本人名辞典』に掲載されている「解説」を説明文 として提示する。また、姓名等をキーワードとして、人間文化研究機構の統 合検索システムnihuINTでの検索を実行する機能により、人名等に関連した 様々な人文科学研究資源にアクセスすることが可能となる。~
[11:25-11:50(25分)]
古漢字データベースの要件に関する試論
○守岡 知彦(京都大学人文科学研究所)
甲骨文字や楚簡資料等の先秦時代の漢字には現代漢字に共通する性質と異なる 性質が存在する。これらの文字やテキストには解読中の部分が含まれることか らその性質を記述する上で現代漢字に比べて学説依存性が高くなりがちである 一般的な漢籍資料に比べてテキストの量が少なく、楚簡の文字を推測する場合 にも金文や甲骨文字、あるいは、説文解字等のさまざまな情報を併用しなけれ ばならないことも少なくない。こうしたややこしさを持つ文字の知識を記述す る上での課題を挙げ、適切な電子化を行う上での要件について議論したい。
[11:50~12:50(昼休み)]
[12:50~12:55(企画趣旨説明)]
[12:55~13:10(15分)]
妖怪を追いかけて―日本の文化を探る旅システム―
○堀野あゆみ (筑波大学)
・時井 真紀 (筑波大学)
妖怪の起源、歴史、名前の由来を辿っていくと、日本人の持つ文化を読み解くこ とができる。 そこで、日本地図の上を妖怪と旅をしながら日本文化を学ぶこと ができる体感型システムの構築を提案する。 AR(拡張現実感)の技術を使い、紙 の地図上に映像を投影することで、より参加している感覚を与える。 さらに、コ マやシールを使用し実際に手を動かすことで、達成感を利用者に提供する。
[13:10-13:25(15分)]
地域の伝説・伝承データベース作成と活用の可能性~尼崎を事例に~
○大江 篤(園田学園女子大学)
地域に根差した伝承を採集し集積することは、柳田國男によって提唱された日 本民俗学のおおきな課題のひとつである。しかし多くの場合、集積されたデー タは専門の研究者たちによって活用され、地域住民自身によるアクセスは困難 である。本データベースは兵庫県の尼崎市における怪異・妖怪等フシギなコト やモノにまつわる伝説、伝承の一覧をめざすが、その際、データベース作成者 のバイアスにより原資料の表現、認識が変わってしまう危険性を指摘する。そ のうえでデータベースを地域資源のひとつに位置づけ、一般の地域住民にも確 実な原資料へアクセスできるかたちでの公開について報告する。
[13:25-13:50(25分)]
日本人は妖怪をどう捉えているか-「合理・非合理」との関連-
○林 文(統計数理研究所)
・吉野 諒三(統計数理研究所)
1970年代後半に林知己夫が中心となり企画した日本人の基底意識を探る調査があ り、「お化け調査」と呼ばれている。お化け、妖怪、超自然ともいうべきものの 捉え方を尋ねる質問で、社会一般の様々な意識や意見の根底をなす「合理・非合 理」の考え方を捉えるものとして、その後、原子力に関する意識調査などでも用 いられてきた。2000年以降、アジア・太平洋地域の国際比較調査でも用いており、 国・地域の特徴についても触れる。
[13:50-14:15(25分)]
情報・知識として見る日本近世の「妖怪」
○木場 貴俊(関西学院大学博物館)
日本近世における「妖怪」について、「情報」あるいは「知識」という視角から 考えた場合どのようなことがいえるのか。今回の報告では、発表者がこれまで研 究してきた、儒学や本草学など学問上での「妖怪」に関する言説を発信・流通・ 受容などの面から分析することで、当時の情報・知識のあり方について考えてみ たい。~
[14:15-14:40(25分)]
「怪異・妖怪伝承データベース」による妖怪研究の展開
○松村 薫子(国際日本文化研究センター)
「怪異・妖怪伝承データベース」は、日本各地で採集された怪異現象や妖怪の伝 承をまとめたデータベースで、国際日本文化研究センターのホームページ上で公 開されている。データベースは、2002年6月に公開されてから約10年が経 過しているが、データベースを活用することで妖怪研究はどのように展開したの だろうか。本発表では、「怪異・妖怪伝承データベース」を用いた研究の事例な どをもとにデータベースが人文学研究に与える影響や今後の可能性について考察 する。~
[14:40-14:45]
休憩5分
[14:45-15:10(25分)]
妖怪から読み解く身体観
○安井 眞奈美(天理大学~)
本発表では、国際日本文化研究センターの「怪異・妖怪伝承データベース」に所 収されている怪異に関する膨大なデータの中から身体に関するものを集め、各身 体部位に分けて分析を試みる。それを踏まえ、妖怪・怪異に狙われやすい身体部 位を紹介し、そこにどのような身体観が表明されているのかを明らかにしたい。 また、天理大学の学生たちに創ってもらったオリジナルな妖怪から、現代の若者 たちの身体観を探る試みについても紹介したい。~
[15:10-14:35(25分)]
妖怪をめぐる誤解・誤解が生み出す妖怪
○香川 雅信(兵庫県立歴史博物館)
妖怪は本来、民俗社会のなかで伝承される存在であり、それぞれの共同体の世界 認識のなかに埋め込まれた存在であった。しかし、近世中期、とりわけ18世紀後 半の都市社会において、妖怪の伝承は流通可能な「情報」と化し、妖怪は定型化 した属性を有した「キャラクター」になっていった。これは、本来の民間伝承の あり方からすれば「誤解」であるが、現在の日本人の妖怪イメージはまさにその 「誤解」によって生み出されていること、そして都市のメディアがそこにおいて 重要な役割を果たしていることについて明らかにしてみたい。
[15:35-16:35]
パネルディスカッション
[16:35-16:40]
閉会挨拶
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