CH115

◆第115回 人文科学とコンピュータ研究会発表会

主査: 山田太造
幹事: 上阪彩香、曽我麻佐子、松村敦、堤智昭
共催: 東京大学史料編纂所前近代日本史情報国際センター
    JSPS科研費基盤研究(A)「歴史的文字に関する経験知の共有資源化と多元的分析のための人文・情報学融合研究」(研究代表者:馬場基,奈良文化財研究所)
    JSPS科研費基盤研究(A)「前近代人物情報論の構築にむけた花押・筆跡の網羅的収集と汎用的利用に関する研究」(研究代表者:林譲,東京大学史料編纂所)

会場情報

 日時  2017年 8月 4日(金)
 会場  東京大学 史料編纂所 大会議室(東京大学本郷キャンパス福武ホール地下1階)(東京都文京区)
 発表申込締切 2017年 6月12日(月) 2017年 6月27日(火)
 原稿提出締切 2017年 7月11日(火)

募集内容

-情報技術を活用した人文科学分野の研究
-人文科学に関連する情報資源の記録、蓄積、提供に関する研究
を幅広く募集しています。

  • 一般口頭発表 4-5件
    • ショート:15~20分程度の持ち時間(質疑を含む)
    • ロング:20分~25分程度の持ち時間(質疑を含む)
       ※ロング/ショートでも2p~8pの予稿は必要となります。
       (この範囲であれば枚数は自由です)

申込方法

  •  申込書のページ( https://ipsj1.i-product.biz/ipsjsig/CH/ )をご利用ください。
     (なお、原稿提出はこちらのページから行っていただきます)
     -「研究会への連絡事項」欄に「一般(ロング)」「一般(ショート)」「企画セッション」の別を必ずご記入ください。
     - 投稿システムで申込後、「講演申込完了のお知らせ」という件名のメールが自動配信されます。
     - 担当幹事より、「講演申込受理のお知らせ」という件名のメールで、整理番号とパスワード、原稿執筆の詳細が届き、正式受理となります。正式受理 の連絡がない場合は照会先までご連絡ください。
     - 先着順にて、定足数に達し次第、締め切りとさせていただきます。
     - お申込み後、原稿提出時の発表ご辞退はお控えいただくようにお願いします。

なお、CH115では、以下の2件の企画セッションを実施します。

・「歴史的文字に関する情報と経験知の共有」

・「CH研究会30周年記念事業パネルディスカッション第2回準備会」
 ~コンピュータ利用によって、人文学の何が変わったのか?~
【参加費(聴講)】

種別金額
研究会登録会員無料
学会正会員1500円
学会会員学生500円
学会非会員学生1000円
非会員2500円

詳しい情報は下記URLをご覧ください.
http://www.ipsj.or.jp/kenkyukai/sanka.html

【プログラム】

09:55-10:00 開会の挨拶

10:00-11:00 一般セッション1

10:00-10:20 ショート1
(01)新聞記事に対するトピックモデルの適用とトピックの時系列変化に関する考察
○山田 太造(東京大学史料編纂所)

本論文では2010年から2015年の6年間に発行された新聞記事を対象にトピックモデルLDA(Latent Dirichlet Allocation)を適用し,検出されたトピックの時系列変化について考察する.LDAを用いた,イベントとそれに関連する記事を自動的に収集・提示する方法,および関連するトピックの提示方法についても示す.また,トピックに属する用語の時系列変化によるトピックの時系列変化を示す.さらに,本手法の地域研究への適用可能性や今後の展開について述べる.

10:20-10:40 ショート2
(02)舞踊作品における批評文の計量的分析 -ニジンスキー《春の祭典》(1913)を事例として-
○佐藤 真知子(お茶の水女子大学大学院)

舞踊学研究において、文字媒体の資料を分析する場合には、テキストの引用により分析をすすめるという質的方法をとる場合が主流である。しかしこの方法では、引用されている素データがたまたま研究者の目に止まったものなのか、それとも大量の資料を精査した結果、紛れもなく典型的なものとして取り上げられているのかは曖昧であるといった批判もある。そのため、データ全体の傾向を量的に示した上で、どの部分を引用・解釈したのかを説明することが望ましいと指摘されている。以上の背景から本報告では、舞踊作品の批評文に着目し、量的な分析方法を用いた解析法の一例を示した。事例として、20世紀初頭に初演されたバレエ《春の祭典》を取り上げた。今や常套句ともなっていほとんど伝説的に語られる、この作品の初演時の賛否両論の評価について、批評文を網羅的に分析し検討を加えることを試みた。その結果、批評文を量的に分析する利点と留意点を、以下のようにまとめた。計量的な分析方法を用いて批評文を分析する利点としては、全体像を概観することによる信頼性・客観性の向上が期待できる点、および模索的なデータの検討が可能となる点が挙げられる。データの全体像を計量的方法で示すことで、客観性を担保しながら論を進めることができ、同時に新たな解釈の視点が、計量的な分析結果から導き出される場合もある。一方、注意留意点としては、印刷された文字資料を扱う場合に、テキストのデータ化に労力を要すること、および分析時に少数派の意見を質的方法で補う必要があることが挙げられる。また今回の分析例においては、テキストデータから読み取れる作品の「評価」をどのように概観すべきかという点に、課題が残された。今後は「評価」を概観する場合の、より信頼できる方法について検討を進めていきたい。

10:40-11:00 ショート3
(03)説文解字書影対比をテンプレートマッチで行う際のパラメータ自動設定について
○鈴木 俊哉(広島大学)

清代に翻刻された説文解字にはいくつかの版本系列があるが、底本が特定されていない系列があることや、現存する宋本が必ずしも誤り最少の資料と言えないことがあり、清刊本の版本比較はまだ残っている課題と言える。説文解字のうち、特に現存する宋本にもっとも近い小字本の一群は文字感覚の狭さや不均一な字配り、印刷品質の問題のため、OCR的な画像分解は難しい。そこで、画像分解のコストを下げるため、ある版本に対して手作業で作成したレイアウト分析データを、同系列の他の版本で共用するためのパラメータ自動設定の方法を考える。

11:10-11:55 一般セッション2

11:10-11:35 ロング1
(04)前近代の漢字字形に対する字体の包摂モデルの適用に関する諸問題
○守岡 知彦(京都大学)

字体の包摂規準に基づく漢字字形の整理は現代一般的に使われている漢字を符号化する上では有効な手法であるといえるが、前近代のさまざまなバリエーションに富んだ漢字字形を扱うためには問題があると言える。ここでは拡張包摂規準の利用を始めとする字体の包摂モデルに基づく手法の可能性と限界について議論し、問題点について整理したい。

11:35-11:55 ショート4
(05)Unicode 10.0に見る日本の国字
○安岡 孝一(京都大学)

2017年6月に発表されたUnicode 10.0では、7473字の漢字追加がおこなわれた。これら追加された漢字には、U+2D92A(はかた)など日本の国字(和製漢字)が数多く含まれている。しかし、追加された国字のいくつかは、その素性も由来もハッキリしないまま、とにもかくにも追加せざるを得なかったものがある。本稿では、これらの「アヤシイ」国字に関して、多少なりとも考察を加える。

11:55-13:10 昼休憩

13:10-15:30 企画セッション1

「歴史的文字に関する情報と経験知の共有」

司会:高田 智和(国立国語研究所)
13:10-13:30 企画セッション講演1-1
(06)木簡字典15年の歩みと課題
○渡辺 晃宏(奈良文化財研究所)

木簡画像データベース・木簡字典の開発着手から足かけ15年になる。データベースの充実・拡大や、東京大学史料編纂所電子くずし字字典との連携検索、関連データベース群の開発と公開など、多くの成果を挙げてきた。特に近年では、「MOJIZO」システムの公開により、画像から文字データベースを検索することも可能にすることができた。これまでの研究開発の過程と成果を総括し、その中で新たに見いだされた課題や、関係諸機関・研究との共同の取り組みの状況を紹介する。

13:30-13:50 企画セッション講演1-2
(07)文字画像検索システムMOJIZOについて
○耒代 誠仁(桜美林大学)

文字画像検索システムMOJIZOは,「古文書に記された文字の画像をキーとして,デジタルアーカイブ内の文字画像を検索する」ための機能を有するWebベースの情報システムである.MOJIZOにとって,字形画像を含む古文書デジタルアーカイブの利活用促進は設計当初からの大きな目標である.筆者は,この利活用促進がデジタルアーカイブの構築にかかわった人々,管理者,利用者間のコミュニケーション促進にもつながるものと考えている.MOJIZOには,筆者らが過去に研究・開発を進めていたスタンドアロン型の古代木簡解読支援システムMokkanshopのために実現した技術と研究活動で得た経験が継承・活用されている.本稿では,MokkanshopとMOJIZOに関係する研究活動のうち,コミュニケーション支援と経験知の共有に関連するものを紹介し,今後の展望について述べる.

13:50-14:10 企画セッション講演1-3
(08)歴史的文字に関する既存知の集積と分析
○高田 祐一(奈良文化財研究所)

歴史的文字関する既存知は、分散的・個別的に存在している。言語化されている場合でも、用語は各研究者によって異なり、統一がとれているとは言いがたい。一方で、各研究者が蓄積した知識には、文字に潜む歴史性や、文字から歴史を構築する際に貴重な情報となる内容も多く含まれている。これらを、解析・分析することを試み、その成果の一端と今後の展望について述べる。

14:20-14:40 企画セッション講演1-4
(09)歴史的文字に関する経験知の研究資源化の試み
○馬場 基(奈良文化財研究所)

歴史的文字の釈読は、様々な研究機関・研究者が行い、独自の経験知を蓄積してきている。これらの経験知には、単に文字を読むという目的を越えて、文字に内包される歴史的特性や事象に関する内容も多く含まれる貴重な知識である。反面、機関や研究者個人内に蓄積されて、共有されて研究資源化されることが少ない。こうした経験知を集めて、研究資源化することを目指して研究を進めてきている。その方向性・方法と成果・課題を紹介する。

14:40-15:00 企画セッション講演1-5
(10)花押・筆跡データの網羅的収集と汎用的利用をめざして
○林 譲(東京大学史料編纂所)

前近代の古文書に記された文字は、様式に応じて楷書体のほか行書体・草書体(くずし字)を含んでおり、その正確な読解にはくずし字は習練が必須となる。そこで東京大学史料編纂所では「電子くずし字字典DB」ほかを公開して、読解の一助を担ってきた。また、それらの文書には花押(かおう、サイン)が据えられているものが多く、発給者特定や真偽判定、年代推定の有力な根拠になっている。史料編纂所では、その重要性に鑑み、平安時代から南北朝時代までの重要人物の花押史料集『花押かがみ』(既刊全8冊)を編纂するとともに、その基礎作業として作成された花押カード約3万枚をDBから公開してきた。こうした成果を前提に、新たに採択となった科学研究費「前近代人物情報論の構築にむけた花押・筆跡の網羅的収集と汎用的利用に関する研究」では、花押・筆跡に関する従前の成果を総括したうえで、(1)花押・筆跡情報の蓄積スキームの構築研究、(2)情報学的解析方法の援用による機能高度化研究、(3)歴史的人物情報の統合化と共有にむけた発信方法の研究、を課題として新たな作業に着手している。 本報告では、これらの取り組みについてその方向性や課題について紹介することとしたい。

15:00-15:30 パネルディスカッション
パネリスト:
 渡辺 晃宏(奈良文化財研究所)
 耒代 誠仁(桜美林大学)
 高田 祐一(奈良文化財研究所)
 馬場 基(奈良文化財研究所)
 林 譲(東京大学史料編纂所)

15:45-17:55 企画セッション2

「CH研究会30周年記念事業パネルディスカッション第2回準備会」

情報技術の活用によって、人文科学の何が変わったのか?
座長:阪田 真己子(同志社大学)
15:45-15:55 趣旨説明
川口 洋(帝塚山大学)
15:55-16:05 企画セッション講演2-1
(11)国語学と情報技術
○高田 智和(国立国語研究所)

音韻・文法・語彙・表記といった伝統的な国語学の諸分野にあって、情報技術の導入によって大きく進んだ分野は語彙研究である。言語計量の手法は計算機と極めて相性が良く、大規模な語彙調査を可能とし、基本語彙の策定などに対して知見を与えた。また、電子化テキストの出現と流通は、用例取得を主目的とした文法研究からも歓迎された。これらを土台として、現在のコーパス開発と研究利用が展開されている。

16:05-16:15 企画セッション講演2-2
(12)仏教学とコンピュータの30年
○永崎 研宣(人文情報学研究所)

本発表では、企画セッション「情報技術の活用によって、人文科学の何が変わったのか?」の趣旨に従い、「人文科学とコンピュータ」分野の研究成果に対して、人文科学からどのような反応があったか、研究会が設立された1989年以降の30年間に、本研究会からどのように研究成果を発信して、その結果、人文科学の何が変わったのか、変わらなかったのか、という点に関して、仏教学分野の状況を中心として検討する。

16:15-16:25 企画セッション講演2-3
(13)日本史学と情報技術―30年で変わったこと、変わらなかったことー
○後藤 真(国立歴史民俗博物館)

本報告では、日本史学にたいして、どのような情報技術が用いられるようになったのか、それにより変わったことは何であり、変わっていないことは何なのかについて、概観を試みる。日本史学におけるデータベースの歴史は古く、1980年代にはすでに大型計算機によるデータベース構築が行われ、その後もさまざまな場面での活用が試みられてきた。その活用のあり方は、大きくはデータベース目録検索の時代、辞書と史料集のCD-ROMの時代、データベース「乱立」の時代、遍在するコンピュータの時代と大きく4つ程度に区分することが可能であるという暫定的な見通しを持っている。このそれぞれの状況が「デジタルアーカイブ」などとどのように切り結ばれてきたのか、今後の未来のありようなどについて、現状での見通しを述べたい。

16:25-16:35 企画セッション講演2-4
(14)考古学とコンピュータ -課題と展望-
○及川 昭文(M&Sシステムズ)

考古学の分野にコンピューターが利用され始めて相当の年月が経過している。この間のコンピューターのハード・ソフトの進展が考古学研究にどのような変化をもたらしたかを概観するとともに,これからの課題について展望する。

16:35-16:45 企画セッション講演2-5
(15)古典文献の計量分析の課題と「じんもんこん」の課題
○村上 征勝(勉誠文化情報研究所)

「人文科学とコンピュータ研究会(じんもんこん)」が設立されて30年になる。この間にコンピュータを用いた日本古典資料の計量分析が幾つか試みられてきた。この小論では、これらの研究を通じて浮かび上がってきた古典資料の計量分析に固有の課題に加え、『文理融合型』研究をより推進するために「じんもんこん」として取り組むべき課題について触れる。

16:55-17:55 パネルディスカッション
パネリスト:
 高田 智和(国立国語研究所)
 永崎 研宣(人文情報学研究所)
 後藤 真(国立歴史民俗博物館)
 及川 昭文(M&Sシステムズ)
 村上 征勝(勉誠文化情報研究所)

17:55-18:00 閉会の挨拶

【懇親会】 チムニー本郷店
懇親会参加費:
一般 3500円
学生 1000円

参加ご希望の方はこちらのフォームから、もしくは下の返信用書式で、堤<t_tsutsumi[at]mail.dendai.ac.jp>までご連絡ください。
メール送信時には、[at]を@に変更してお送り下さい。
締切は2017年7月28日(金)です。

返信用書式(下記をコピーして、ご返送ください)
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第115回人文科学とコンピュータ研究会発表会(東京大学史料編纂所)

ご氏名:
ご所属:

8月4日(金)懇親会     参加  その他
学生・一般(該当する方を残してください)
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Last-modified: 2017-08-04 (金) 15:09:30 (324d)